2009-01-01から1年間の記事一覧

愛されたいのは、愛したいのは

愛されたいのは 七月生まれの君であって いや、 遠い昔にあきらめていて だけど、 愛されたい 愛したいのは 七月生まれの君だったのに いつのまにか、 遠くの人になって まだ、 愛したい 七月をケーキで祝う 照れた君を思い出し くすっと笑っていた 七月に背…

「煙とともに過ごす夜」

一つ欠伸をしながら 見てもいないテレビの音を聞き 時計の針の小さな動きを見ていた 真夜中の一時 眠たいと身体は軋んできた 眠ろうと猫は誘う 君の寝顔を胸に描いて 君の寝息を胸に落として 二つ目の欠伸をして 見えもしない星を数え 時計の針の小さな音を…

「生きていればこそ」

生きていればこそ 約束のない再会も叶うだろう 生きていればこそ 後悔に涙し 孤独に打ちのめされ 生きていればこそ 感謝して涙し 喜びの笑顔になるのだろう 生きていればこそ 約束のない再会をはたし 生きていればこそ 君を想っていられる 生きていれば いつ…

「限りなく、ともに」

あなたが気づかなくとも わたしは寄り添っているから 永遠の契りのように わたしの心は決まっている 限りなく、ともに 瞬間をつむいでいる あなたが温もりを感じられなくとも わたしは寄り添っている 途切れることなく流れる川のように わたしの心に迷いはな…

「今夜ぐらいは」

今夜ぐらいは あなたを想いながら 涙をこぼしてもいいでしょう わたしが可愛そうでもなく 後悔の苦い涙が波のように繰り返す 今夜のように わたしが泣けば あなたは苦い顔をするのでしょう だけど、 それでも、 後悔の重い涙が波のようで わたしの愛は終わっ…

「冷たい風と柔らかな日差しのなかで」

うす曇のなかで冷たい風が戸惑う どこへ向かっていくか 下るだけ下って 海原の波と戯れるのもいい 柔らかな日差しが 戸惑う冷たい風に微笑む 少しとどまってみるのもいい そう言いたげな明るさで 冷たい風と柔らかな日差しのなかで 独り立ち止まっては 全開…

「暦の上で踊る新春」

綿雪ほどの美しさはなく 小粒の儚い雪が 風に揺れながら泣いていた 暦の上で踊る一つの区切り 昨日から繋がっている今日の日に 港にわたしはいた 雲間の弱い日差しが 山の向こう側で落ちている わたしの元まで流れてきておくれ 夕暮になる前に 微笑んでいた…