「冷たい風と柔らかな日差しのなかで」


うす曇のなかで冷たい風が戸惑う
どこへ向かっていくか
下るだけ下って
海原の波と戯れるのもいい


柔らかな日差しが
戸惑う冷たい風に微笑む
少しとどまってみるのもいい
そう言いたげな明るさで


冷たい風と柔らかな日差しのなかで
独り立ち止まっては
全開の景色のなかで空をみる
太陽は見えないけれど
空気は流れていて
立ち止まるわたしにまとわりついてきた
歩け、という促がしに
小さく、恐れるように、震えながら
一歩踏み出す
足元の土は凍っていないけれど
かたかった


柔らかな日差しをめざして
冷たい風を背負って
下るだけ下って
海原の波の戯れを眺めるのもいい


冷たい風を追いかけて
柔らかな日差しを背中にうけて
歩き出すのもいい
そう言ってみたかった


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