「 眠れない夜に 」


こんな夜に限って風も吹かない

時計の針が刻む音だけが響く

暗闇が嫌いだから

今夜は電気を点けたまま

眠くなるまで

白い壁を眺めていよう


何も変わらない現実に

押しつぶされてしまう前に

君の胸に逃げてしまいたいのだけど

君が待つことなどないと

知っているから

今は白い壁を眺めている


朝陽が昇るまえに

泣けない現実と

笑うしかない現実を

白い壁に投げつけて

夢のなかに滑り込んでいこうか



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