「 俯きながら 」


喧嘩したのかもしれない
月明りも心もとなく
街灯もない道を
早足で歩いた


歩くほどに涙が零れたのか
ため息が零れたのか
知っているのは
その時に吹いた風だけだろう


歩く自分の影を
俯きながら見ていた
そして
君のことを思いながら歯軋りしていた


独りよがりな
「愛している」の向こう側に
君の姿は無くなり
新月の九月の夜がそこにあった



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